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つとみや あかつき
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創作倉庫。 基本的に手ブロ創作企画関係を収納してます。 初めましてのかたはカテゴリ「はじめに」をどうぞ。
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前から言ってばっかりだった真白くん暴走妄想をようよう書き上げました!
あくまで妄想だ!
真白くん・玄海さん・青鐵さんお借りしました~( ^∀^)





荒々しい咆哮。いや、咆哮と言うにはあまりに稚拙すぎ、けれど叫びと呼ぶにはあまりに獣じみた。振るった腕は板張りの床を壊し、雷がびりびりと大気を震わせる。
「ぁ…青鐵、真白…どうしたの…?なんで…」
「わからん!近付くな玄海、あれが当たったらただでは済まんぞ」
ばちばちと――あるいは、ごろごろと。がらがらと。白い髪を掠めて電光が弾ける。
さっきまでふつうだったのに、ふだんどおりだったのに。ぎゅうとフードの縁を掴んで玄海が呟く。白い蛇が慰めるようにその手に擦り寄り、ちろちろと舌を出した。
誰でもいい、四教の誰かを呼びに行くべきだ、そう思っても身動きをしたら獣の爪に引き裂かれてしまいそうで足がすくむ。あれは本当にきょうだいの姿かと疑ってしまう。
もしかして、きょうだいの姿を借りた別の存在かも、そうであってほしい、あれは、あれは――ひどくおそろしい。
「真白ォ!」
突然に轟いた怒号に弾かれたように揃って顔を向ける。白い獣もゆるりと声のほうを見た。
燃えるような黒と朱の髪、背に鳥の王を織った上掛け。仁王立ちも雄々しい妙齢の美女。憤りに満ちた表情は今の真白と同じくらい怖いかもしれない。
「す、「すず!」
「ふたりとも其処にお居で!動くでないぞ!」
言うなり朱寿は着衣の裾を翻して真白にむかい走り出す。豊かな髪が炎のように揺れて宙を舞う。迎え撃つ真白もまた吼えて、ばちばちと稲光が弾ける。
朱寿の振るう火の点いた拳を、真白も寸の間で避けるから自然彼女の拳は周囲を破壊することになる。激しい爆音と木屑が舞い上がり、すぐに次の拳が、蹴りが彼を襲う。
「ちょこまかと!」
けれどパワーに優れた朱寿は速さで劣る。対して真白はスピードに優れていて、そのために彼の攻撃は朱寿を掠めていく。普段なら確実に当たるようなその攻撃が掠める程度になっているのは、咆哮を上げた真白の拳が、雷光が理性の手綱を失って精緻さに欠けているからだ。
「ばかものめ!力に溺れて判断すらできぬか!」
叫んだ朱寿が真白の拳の下に沈み込んで、ぐんと彼に肉薄した。少し動けば触れてしまいそうな近く。
それにたじろいだように真白が半歩引いて。
かっと目尻に朱を走らせた彼の手刀は朱寿の下腹を貫いた。
「ぐっ…ぅぅ…!」
悲鳴も叫び声も彼女は口にしない。顔をしかめて唸りはしたが、それでもがしりと真白の腕を捉える。
「とらえたぞ、真白よ。…いい加減に……せい!」
気合いとともに思いきりよく頭突きをして、その鈍い音を聞いた玄海が少し顔をしかめる。いたそう。玄海の位置からはちょうど朱寿の背中しか見えなくてどうなっているのかわからない。ふと隣の青鐡を見て、彼が瞠目して青ざめているのに驚いた。
「朱寿!」
叫んだ彼につられて彼女もそちらを見る。見て気付く。背を向けて立つきょうだいの衣服の、長くひいた裾を染めるあの赤黒さ。じわじわと広がるあの液体。あれは血だ。
よろめくように1歩下がった朱寿と、押されたようによろめいた真白。朱寿のほうは膝から崩れそうになりながらも持ちこたえて、ふらつきながらも立ち続けて。真白のほうはよろよろとその手を血の色に染めて、額を押さえてへたりこむ。
ぬるりと額から伝った液体に我を取り戻したのだろうか、彼は一度大きく体を震わせた。
「朱寿――真白は!」
青鐵の張り上げた声に、彼女はひょうひょうと右手を振って答える。どうやら平気らしいと少しほっとするが、朱寿の足元の染みは僅かずつその範囲を広げていく。
「真白、朱寿…!」
慌てた足取りで駆け寄る玄海にはっとして、少し遅れて青鐵も後を追う。改めて見えた凄惨な光景に息を飲んだ。朱寿の腹部に開いた穴は手で押さえられてはいたが、お構いなしに指の隙間からごぷりと血が溢れ出す。朱色の袴は赤黒く染まり、顔色は青褪めたものを通り越して紙のように白い。けれど、彼女の表情は凛としていた。
かたかたと小さく震えてそんな彼女に目を奪われている真白は、額や頬を伝う緋色と裏腹に血の気の引いた顔をしていた。今にも泣き出しそうになっている彼に声をかけるべきなのか、失血死してしまいそうな彼女の止血をするべきなのか迷って玄海は眉尻を下げる。
「…ましろ」
呼び掛けは静かな、と言うより力のない調子だった。密やかなその声に弾かれたように顔を上げて、彼と彼女は視線を合わせる。
「ちからを求めた、結果がこれか」
「…!」
穏やかな叱責に、真白が顔を歪めて息を詰まらせた。ふらつく朱寿はよろりと体を崩して、青鐵の肩に寄りかかる。短い吐息が弱々しくて恐ろしくなる。
「朱寿、止血を」
「…やっておるわ」
うまいこといかんがのう、と囁くように続けた朱寿はゆるく目蓋を伏せている。
「…ごめっ…す、ず…ごめ、ご、めん、」
「よい」
途切れ途切れの言葉にほとんど吐息だけで彼女は答えた。風の音にさえかき消されてしまいそうな幽かな声だ。
「すず…朱寿、死なないよね、平気だよね」
「なんと、見くびられたものじゃ」
自分より低い肩に支えられてようやく立っている朱寿だったけれど、生命が流れ落ちて行こうというのを振り払うように玄海に微笑みを見せた。
「われは火の鳥、不死の鳥。炎の中より萌え出づる、灰をも残さぬ死出の鳥」
青鐵の肩からふらつきながら離れた朱寿が自らが流した血を踏みにじる。酸化してどす黒く変わりつつある血液は不快だろうにそれでも立ち姿は美しい。
「回復はできても弱体化は避けられぬだろうがなぁ。まぁそれはそれじゃろ」
守ってくりゃれ?言って血の気の引いた顔でふっと笑った、彼女の体を炎が見る間に駆け上がる。炎は広がることなく濃度を高め集束して、ぼう、と熱風を撒き散らして弾けた。
咄嗟に熱から庇って閉じた目を真っ先に開いたのは玄海で、板敷きの上に広がる朱寿の着物に近寄った彼女は途方にくれた表情でへたりこむ。
思い出したようにさやさやと風が彼女の頬を撫でて、主の見えない着物の縁を揺らす。それから着物がもぞりと――もぞり?
ぽかんと口を開けた玄海の前で、布の塊はもぞもぞと動いていた。
「ぷぁっ!」
布地を掻き分けかきわけ顔を出したのは、肩口で揃えた髪をあちこち乱した幼児で。髪の色は燃えるような黒と赤、吊りがちの輝く瞳。
たぶだぶどころではないくらいに大きくなった着物を見回して、呆れた声で彼女は言った。
「まさかここまでちいさくなるとは。おもってもみなんだ」
舌足らずな言葉使いに幼い高い声。ぷっくりとした頬に小さなまるい肩。年の頃は3、4歳といったところだろうか。
「す…朱寿!傷、傷は」
玄海の横にどさりと膝をついて、震える声で真白が言う。ちいさな掌をいっぱいに伸ばした朱寿がそんな彼の頭をぽすぽすと撫でた。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
柔らかな言葉にくしゃりと相好を崩して、真白もようやくすこし笑った。

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